蔵王中央ロープウェイ
〈基本情報〉・キロ程 1,787m・高低差 524m・支柱数 2基・輸送能力 750人/時か1,470人/時?・速度 5m/s・山麓 温泉駅 原動緊張かは不明・原動機 380kw・山頂 鳥兜駅 原動緊張かは不明・索道メーカー 日本ケーブル・搬器メーカー CWA・搬器定員 101名・竣工年 昭和47年・方式 四線走行式普通索道・事業者 蔵王温泉観光開発(株)
許可年月日...1971年(S46年)9月14日運輸開始年月日...1972年(S47年)1月8日
蔵王のロープウェイの中では最大のロープウェイである。
蔵王中森ゲレンデから中央ゲレンデを結んでいる。このルートがなければリフトの乗継を2回以上しなければ中央ゲレンデにはいくことができない。従って重要度が高い索道である。
山麓駅の駅名は温泉駅である。その名の通り画像の駅左側に見えるのは「新左衛門の湯」という日帰り温泉があり、無料の足湯なんかもある。
トップ画像の右上のCRWのロゴは無論この中央ロープウェイのロゴであるが、全く普及はしていない。
山頂駅の駅名は「鳥兜駅(とりかぶと)」である。由来は単純で駅が位置してる場所が鳥兜山山頂であるからである。
蔵王ではロープウェイを積極的に採用しているように思える。その理由を考えると、やはり地形上の問題となる。あまりにも急斜面が多くゴンドラには適さないと私は思うからである。
他日本初のゴンドラが1972年であり、それ以前にはロープウェイしかなかったということや団体客が多いというのも理由のひとつかもしれない。
搬器の色は向かって右側が黄色、左側が白色である。
定員が101名と半端なのは車掌が一人乗るからである。従って実質の乗車人数は100人である。
大体の人が立ち乗り乗車で、座れるのは精々20人くらいである。
他に注目したい点は、山麓線は3線(1支索2曳索)だったのに対し、中央ロープウェイは4線(2支索2曳索)であることだ。理由は素人目にもわかるが乗車人数の違いが3線か4線かを決める。山麓線は53名だったのに対して中央ロープウェイは101名であり2倍近く重量があることと同じである。そのために4線(ロープ4本)になっている。
現在では、大型な搬器が必要な場合でも3線(2支索1曳索)が可能になった。
支柱は2基しかないが、極めて大掛かりなものとなっている。
アーム部は日本ケーブルらしいWの上にーがあるタイプが5つセットで設置されている。端の2つは斜めになっており迫力がある。
全面からの支柱(鉄塔)
かつて使われていた乗車番号掲示板。現在では乗車券を発行するほど混雑することはまずない。
山麓駅には古い索道仕様表があった。
※米…m(メートル) 耗…㎜(ミリメートル) ft…0.3048m(メートル) IN…25.4㎜(ミリメートル)
運転速度が5.0(7.0)m/sとなっているのはおそらく通常では5.0m/sだが7m/sでも運行可能という意味であろう。7分30秒で運行ということは計算すると約4m/sであり、減速なども考慮に入れると5m/sが最高速度になる。
輸送能力は仕様表を見る限り、1470人/時であるが現在では750人/時になった可能性があるとして不明にした。
フィラー形については山麓線をご参照ください。
支索に使われているロックドコイルというものは、丸線をより合わせたロープを心にし、その外周に異形線ロープ(表面が平滑)を緊密に噛み合わせてよったものである。
蔵王山において「噴火警報(火口周辺危険)」が現在出されています。蔵王スキー場内は避難勧告1.2㎞以内に入っていないそうですが、訪れる際には十分お気を付けください。
滑走可能コース
中央ゲレンデや上の台ゲレンデなどにスムーズに行くことができる。
おすすめは大平(おおひら)コースだ。これは蔵王には珍しくロングランが可能なコースである。中級者以上には物足りないが初級者にはしっかりとした練習場所になりそうである。
注意したいのは大平コース中腹ではスケーティングを強いられる点である。これを除けば素晴らしいコースなので是非とも滑走してほしい。